2013年6月15日土曜日

職業病らしきもの

たまに銭湯に行くのが好きで、行くと大体2時間位いる。

そもそもリラックスなんて生易しい目的でもなく、娯楽も通り越してもはや儀式みたいになりつつある。
しょっちゅう行こうとは思わない。
やることがたくさんある。

皮膚がふやけていくのを観察したり、普段適当にやってるマッサージを入念にしたり、湯船の中で深呼吸したり動いたりして水の抵抗で遊んだり、サウナで汗をかいたり脈拍が上がったりするのを観察する。
あと何よりも人の身体を観察するのが面白い。こう言ってはなんだが、空を見る振りしておばあさんの身体とか凝視している。
身体の特徴が経年によりデフォルメされているおばあさんの骨格は未知のゾーンなので、非常に勉強になる。


今まで行くのは近所の銭湯だったので、本当におばあさんしかいなかった。

それにしても、銭湯友達と交わされるおばあさんたちの会話はぎょっとするくらいブラックジョークが満載だ。
「お久しぶりね~生きてた~?」
「まだ死んでないわよ~」
しかも耳が遠くて聞き取れなかったりするので、えげつない会話が湯気とともに宙に舞ったまま回収されていない。

最近スーパー銭湯が家から割と近いことを発見したので、そっちへ行く。老若いろんな人が居て私としては何よりです。
まぁ女性しか見れないけど。


前方を歩いてる人の身体を観察して、今後その人の身体がどうなって行くか考えるのが癖だ。その時役に立つのが、銭湯で観察してストックしてある老体の数々。前方の方の後ろ姿におばあさんの裸がこう、トレーシングペーパーのようにうっすらと浮かんでくるのよ。

よく日本人は歩き方が汚いというけれど、まさに汚いので観察のし甲斐がある。
まじかよ?!って振り返って二度見するような変わった歩き方の人とか多い(特に板橋区)。
女の人は筋力がなさすぎて靴が可哀想なことになっている。折角高いヒールを履いているのにヒールの上で歩いてるものだから、脚が短いんですよって逆にアピールしている感じ。
男の人は非常に不思議な筋肉の使い方をしていて非常に不思議な歩き方をしているのを見かける。踵が浮いたまま歩いてるとかアンビリーバボーすぎる。ふくらはぎの筋肉に同情する。
女性のO脚も然りだけど、男性のO脚もなかなかに許し難い。あれはスーツマジックでも隠しきれない。

自分のことはさて置き、O脚や背骨の歪みなどなど、歪な身体はどうにもエネルギーが節々から漏れているような感じを受けるのだ。立っている時にすっと昇っていく筈のエネルギーがいろんな関節で屈曲して上まで行かない感じ。


この間美術モデルやってるお家へ行った時、参考にするために切り抜いたのであろう、サプリメントのチラシが置いてあった。
裸の男女の後ろ姿の写真だったのだけど、写真を逆さに見ると左右の歪みが物凄くはっきり見えることが分かった。
こりゃなかなかの発見じゃないか!と思ったけど、普段逆さから見られるわけじゃないので別に活用する機会もないだろう。


クラシックの演奏家だと、女性は肩や胸を露わにしていても足元の隠れるロングドレスを着ていることが多い。優雅で素敵に見えるんだけど私としては大体ドレスの中の脚が透けて見えるので、時に演奏そっちのけで脚の様子がどうしても気になる。
この間見かけた歌手、「私は女優よ~」とか歌っているのに、言葉は悪いが体つきがとても下品で萎えた。
大方の人はそんなこと気にしてないのだろうけど、そういうことが影響して音にも多少の違いがあるんじゃないかと思っている。…ないかもしれない。

手相や顔相占いではないけれど、体つきや動きが人格を表してるということは少なからずあるんではなかろうか。


…ま、どうでも良いことなんですよね、大体が。
たまに人に話しても「は?」って顔されるので、残念ながら職業病だったのかと最近自覚した。
しかも、人の顔をはっきりと思い出せなくても、その人の立ち姿とかはよく覚えている末期症状。

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