2018年4月6日金曜日

グレイテスト・ショーマン

を観てきた。ちょっと出遅れてしまったのだが。


泣いた。
結構泣いた。

しかし、泣いた理由はよくわからない。



ダンスの躍動感/音楽の高揚感/クローズアップされた俳優の演技 がびっくりするくらい同じ厚みでやってくる。
すごく原始的だけと、それはすごく計算され尽くした見せ方でクレバーな印象。


オープニングの衝撃的な格好良さ。ゼロを一気に85くらいまで引き上げる演出の妙。
その85がエンディングまで続く。
緊張が途切れないよう挟み込まれる音楽に乗せられ、ただただキレのあるダンスが爽快感を生み、俳優の表情もまるでダンスのように明瞭でちゃんとこちらの感情も動く。
舞台上のミュージカルでは難しい表情だけの表現が映像だからこそできる!

見終わった感じはダンケルクに近く、
ラ・ラ・ランド見たときのどっちつかずなフラストレーションが一つ解決した。

すごく完成された時間に酔ったけれど、自分の生活とものすごく切り離された時間。物語に共感したわけではなく、脊髄反射的にブワっと涙がでた。…言い過ぎか?笑



うまく言えないんだけど、そして結構な暴論を書くけれど、
最近観るダンスや映画等々、観客自身の身体がどう感じるかが問われている作品が多い気がする。
そしてどう感じるかを表現したい作品も多い気がする。

実生活でもバーチャルとリアルの境界線が曖昧になって、鑑賞においても観客が何を経験するのか作品によって定義が違う。作品ごとに居方が問われる。

原始的で直感的なものも多い。
たとえ文化が違う人たちの間であっても、人間として共有できる感覚を提示してきたり、逆に言えば多様な人たちを相手にどうしたら多数を獲得するかもがいているようでもある。
ワールドワイド!だけどイッツァスモールワールド!

なんか発見したように書いたけれど、恐ろしく普通なことを書いているね私は。




身体がどう感じるかということ、感性が問われる。
さらに、その自分の身体で感じ取ったことをどう表すか。


これは私が学部時代にいた横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程という場所で教わったこと。
その学部が学部再編でしばらく前になくなってしまっているということ。


最近は大学生に授業することもあって、自分が何を教えたいか改めて考える機会が多くなった。
そのときふと本屋で見かけた樋口聡先生の『身体教育の思想』という著書の中で語られる身体感性論が抜群に面白く、自分のやりたいことの道標の一つになると思った。

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